2008年 10月 07日

トロワのいる場所。

トロワが亡くなった後に友人からもらったトロワの写真。
頂いたときに1回見たものの、そのあとずっと開けずにいた写真ファイルを、久々に開いてみた。

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2歳になったばかりの去年のGW、躍動感にあふれるトロワの姿。
泥川に入ってしまって、ドロドロになって帰ってきたときの楽しそうな笑顔。

それからわずか2週間後、トロワはお星様になってしまった。
あまりにも突然に。

心の整理もつかず、毎日、朝起きると「あれは悪い夢だったんだ」という目覚めを期待し、そして、起きて見るとやっぱり夢じゃないというつらい事実に心が押しつぶされそうな毎日。

四十九日まではトロワが家にいてくれる、と思うと、一歩も家を出るわけにいかないと思いつめ、
ノアのお散歩に行くことと、仕事でどうしても出かけなければいけないとき以外は
ひたすら、ひたすら、家で引きこもってトロワの遺骨から離れないで過ごしていた。
ノアのお散歩も、トロワと一緒に歩いた道を通ることは辛すぎて、どこもかしこもトロワの思い出があって、どこを歩いていいのか分からなくなり立ちすくんでしまうことが続いた。
ゴハンを待つノアの斜め後ろには、ちょこんとお座りしているトロワの幻が見えていた。
私を追って歩いてくるノアの足音に続いて、スキップしながらやってくるトロワの足音が幻聴で聞こえていた。


丁度四十九日を迎えた7月の週末、亡くなる直前に楽しく過ごしたビブリに、トロワの遺骨の小さな一部を埋めに行こうと思い立った。大好きなビブリでトロワがいつでも遊べるように。
思い出が濃すぎて、2度と行けないかと思ったけれど、それでも最後に1回だけ行こうと。
それはすごく辛いことだったけれど、その頃の私は、あえて辛い思いをすることを欲していた。
苦しい思いをすることが、トロワへのつぐないであり、苦しみが私とトロワを繋ぐ唯一の感情のように思いつめていた。
楽しい思いをすることや、笑うことに罪悪感を感じていた。


案の定、ビブリにはトロワの思い出があまりにも色濃く漂っていて、
どこの景色にも、トロワの残像が残っているようで息苦しかった。

そこで不思議な体験があった。

お水をくみに、ノアを後部座席に乗せ、車で管理棟に向かっていたときのこと。

ゴールデンを連れた女性の方が、徒歩で管理棟に向かって歩いていた。
その脇を車で通過して、管理棟に着き、しばらくしたら、その女性もやってきた。
ノアを車から降ろし、連れていらしたゴールデンちゃんと挨拶をさせていたところ、その方が、
「このフラットちゃんと、もう1頭、ワンちゃんが車に乗っていましたよね?」とおっしゃった。
私が、「いえ、うちはこのフラットだけなんですよ」と言うと
「あら?おかしいわね?さっき車の中に、確かに、このコともう1頭、ワンちゃんがいたように見えたのですけど?」とおっしゃるのだ。


サーっと、心の中に風が流れた気がした。
トロワが一緒に来ている!

夢にも出てきてくれなかったトロワ、きっと助けられなかった私のことを恨んでいるのだろうと思いつめていたけれど、やっぱり一緒にいてくれたんだ。
大好きな車に乗って、一緒にビブリに来てくれていたんだ。

その思いは、その頃の私の唯一の救いだったんだと思う。
それからの私は、「ビブリに来れば、トロワが一緒について来てくれる!」と思いきわめ、その考えにすがりつき、ひたすらひたすらビブリにかよった。
知り合いに会ってトロワの件で気を使わせてしまうのが申し訳ないという気持ちと、私自身も、しみじみとトロワと向き合いたかったので、とりわけ平日を狙って、ノアと2人で、ほとんど人のいないビブリで何日も過ごした。7月から10月まで、仕事が1日あけば、車を飛ばしてビブリに行き、翌日には仕事に帰り、数日後にはまたビブリにやってくるという、今思うとかなり極端な日々だった。仕事をしているか、ノアと2人で、一緒に来てくれているに違いないトロワのことを感じながらビブリで過ごすか、それ以外の時間の使い方は、まだ私には考えられなかった。ノアと2人で、トロワとよく歩いた草原の小道を泣きながら歩いた。ノアをギュッと抱きしめながら、沈む夕日を2人でずっと眺めた。

何泊も過ごしているうちに、お話したこともない方が、ブログを見てくださっていたのか、「トロワちゃん、残念でしたね」と声をかけてくださったり、前の年にトロワを見知ってくださった方が、話を聞いてくださったりという体験が続いて、ますます、この場所は、他の方の心にある思い出も含めて、トロワと過ごせる場所だと思えるようになった。偶然会った友人などに、少しずつ、トロワの生前のヤンチャぶりなどを笑って話せるようになった自分がいた。

11月にビブリがクローズになってしばらくして、ずっと自分でも見ることができなかったブログも再開する気持ちになった。やっと楽しいことが書けるようになった気がした。大切なノアとの思い出をいっぱい記録しておきたいと。
そして12月末、リアンとの出会いがあった。
もう、ノアを最後に犬を迎えることはないだろうと思っていた私に、トロワの面影を持つ子犬が現れて、そして私に幸せをいっぱいくれた。


先日、友人に、昨年ビブリに通いつめていた時期のことを話したら、
「きっとその数ヶ月は、sanaeさんにとって、すごく大切なリハビリ期間だったんだね」って言われた。
その通りかもしれない。今もビブリは私にとって、トロワを感じることができる特別な場所だ。
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by cindy0818 | 2008-10-07 01:29 | ノアトロリアン&サヨ


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